
4号特例縮小をわかりやすく解説|施行後の新2号・新3号判定【2026年版】
4号特例の見直しは2025年4月1日に施行済みで、審査省略の中心は都市計画区域等内の平屋かつ200㎡以下の新3号建築物に縮小しています。旧4号建築物という呼び方のまま案件を判定せず、現行の新1号・新2号・新3号へ当てはめます。
確認申請の区分再編に猶予期間はありません。木造建築物の壁量基準等に設けられた1年の経過措置も2026年3月31日で終了済みです。本記事では、区域、階数、延べ面積、確認要否、審査省略、必要図書を分け、工務店が着工前に確認する順で解説します。
4号特例縮小は施行済み|変更点の結論

4号特例縮小とは、旧4号建築物の区分を新2号・新3号へ再編し、建築士が設計する場合などに確認審査を省略できる範囲を縮小した見直しです。区分再編、確認対象、審査省略、壁量基準等の経過措置を同じものとして扱わないことが重要です。
| 論点 | 2026年時点の扱い |
|---|---|
| 区分再編 | 2025年4月1日に施行済み |
| 確認申請の区分 | 新1号・新2号・新3号で判定。猶予なし |
| 新2号の基本 | 新1号を除き、2階以上または延べ面積200㎡超 |
| 新3号の基本 | 新1号・新2号を除く所定区域内の建築物 |
| 審査省略 | 新3号かつ建築士設計等の条件を確認 |
| 壁量基準等の経過措置 | 2026年3月31日で終了済み |
2025年4月1日から旧4号は新2号・新3号へ
2025年4月1日以後は、旧4号建築物を現行区分へ読み替えて判断するのではなく、計画そのものを建築基準法第6条の新1号・新2号・新3号へ分類します。確認区分の再編は同日から施行済みで、古い区分を使える猶予はありません。着工予定日ではなく、申請する計画の用途、区域、階数、延べ面積、工事種別を確認します。
工務店は、見積時の「木造2階建て」「小規模平屋」といった呼称だけで区分を確定せず、設計者が用いる面積と区域情報を案件へ残します。確認申請から確認済証、着工、完了検査までの全体は建築確認申請の流れで管理し、本記事の区分判定を申請工程の入口として使います。
確認審査と壁量等の経過措置を分ける
国土交通省の制度説明では、2階建ての木造一戸建て住宅等に係る壁量基準等について、2025年4月1日から2026年3月31日までの1年に限る経過措置が示されていました。この期間はすでに終了しています。一方、確認申請区分と審査省略制度の見直しは2025年4月1日から適用されており、壁量基準等の経過措置を理由に旧4号の確認手続を続けることはできません。
審査省略も「確認申請が不要」「構造基準へ適合しなくてよい」という意味ではありません。申請が必要か、確認時に一部規定の審査を省略できるか、設計・施工で基準に適合させる必要があるかを別々に判断します。2026年4月以後の新規案件は、終了した経過措置ではなく現行基準で設計者へ確認します。
新2号・新3号を区域・階数・面積で判定

工務店が案件を登録するときは、最初に新1号の特殊建築物に該当するかを確認し、該当しなければ階数と延べ面積で新2号を判定します。その後、前二者に該当しない建築物について区域条件を確認します。
新1号を除き、新2号は2階以上または200㎡超
新1号は、建築基準法別表第1に掲げる用途に供する特殊建築物で、その用途部分の床面積合計が200㎡を超えるものです。新1号を除き、2以上の階数を有するか、延べ面積が200㎡を超える建築物は新2号に該当します。「かつ」ではなく「または」なので、延べ面積が200㎡以下でも2階建てなら新2号となるのが基本です。
新2号は構造だけで決まらないため、木造か非木造かを見て判定を終えません。階数は2階以上か、延べ面積は200㎡を超えるか、用途は新1号に当たらないかを順に確認します。増築では増築部分だけでなく、増築後の建築物が該当規模になるかを設計者と確認します。
新3号は区域条件と審査省略条件を確認
新3号は、新1号・新2号を除く建築物のうち、都市計画区域、準都市計画区域、準景観地区など法令所定の区域内にあるものです。したがって「平屋かつ延べ面積200㎡以下なら全国どこでも新3号」とは断定できません。区域外では、同じ規模でも第6条第1項の確認対象から外れる場合があるため、対象区域と自治体指定を確認します。
新3号で建築士の設計に係るものは、建築基準法第6条の4による審査省略の対象となり得ます。ただし、審査省略は確認不要ではなく、すべての基準への適合を免除する制度でもありません。確認要否、設計者の条件、省略される審査範囲、提出図書を申請先と照合します。
住宅案件3例で確認要否と図書を比較

同じ木造住宅でも、階数、面積、区域、工事内容が変われば区分と必要図書が変わります。次の3例は判定の順序を示すものであり、個別案件の確認結果を一律に保証するものではありません。
木造2階建て住宅
新1号に当たらない木造2階建て住宅は、延べ面積が200㎡以下でも、2以上の階数を有するため新2号となるのが基本です。区域内・区域外を問わず、階数の条件を先に確認します。旧4号特例を前提に構造関係図書が省略されると思い込まず、現行区分に必要な意匠・構造・省エネ等の図書を設計者と申請先へ確認します。
工務店は、平面図や仕様書だけでなく、構造関係図書と施工内容が一致するように、耐力壁、柱、基礎、接合部など変更の影響を設計者へ返します。確認済証の交付前に着工できないため、図書確定と補正期間を工務店の工程管理をガントチャートで一元化する方法へ反映し、発注予定だけを先行させないようにします。
平屋200㎡以下の住宅
平屋かつ延べ面積200㎡以下で、新1号に該当しない住宅は、新2号の階数・面積条件には当たりません。次に、敷地が都市計画区域等の所定区域内かを調べ、区域内なら新3号として確認対象となるのが基本です。区域外であれば、第6条第1項による確認対象かを別途判定するため、規模だけで新3号と記録しません。
新3号であっても、建築士設計等の審査省略条件を確認します。省略の対象となる規定があっても、計画と建築基準関係規定の適合確認、必要な図書作成、現場での適正施工は残ります。案件表には「平屋200㎡以下」だけでなく、区域、設計者、確認要否、審査省略、図書の各欄を設けます。
区域外・増改築案件
区域外の平屋200㎡以下は、新1号・新2号に該当しなければ、第6条第1項第3号の区域条件にも当たらない場合があります。ただし、用途、自治体の指定、工事内容、他の規定を確認せずに「申請不要」と確定してはいけません。区域図と敷地情報を設計者・申請先へ示して個別に確認します。
増築では、増築後の建築物が新1号・新2号の規模になるかを見ます。大規模の修繕・模様替も対象区分により確認手続が関係するため、工事項目名だけでは判定できません。契約後の工事範囲変更は工事請負契約書の書き方とも整合させ、確認区分や図書へ影響する変更を見積・契約・申請の全てへ反映します。
必要図書と設計者確認を工程へ反映する

区分判定が終わったら、設計者と工務店の担当を分け、必要図書の確定日を工程へ置きます。新2号と新3号を同じ提出物で処理せず、確認要否と審査省略の判定結果から書類一覧を作ります。
工務店が着工前に確認するチェック項目
工務店が確認する項目は、敷地の区域、用途、構造、階数、延べ面積、工事種別、現行区分、設計者、確認要否、審査省略、必要図書、申請先、受理日、補正、確認済証交付日です。設計者の判定結果だけを口頭で受けず、判定に使った図面の版と区域資料を案件へ残します。
見積・発注へ影響する構造仕様や省エネ仕様は、図書確定前の仮条件と確定後の条件を分けます。建設業の見積書の書き方で数量・仕様の根拠をそろえ、確認済み図書と最終見積の差を確認します。終了した壁量基準等の経過措置を選択肢に残さず、2026年の現行条件で社内チェック表を更新します。
案件登録時の区分判定を標準化する

区分の誤りを後工程へ流さないため、案件登録時に区域、階数、延べ面積を必須の確認項目にします。判定済みという状態だけでなく、誰が何を根拠に判断したかを残します。
工務店HUBで区分・図書・期限を紐付ける
工務店HUBでは、案件のカスタム項目を使い、区域、用途、構造、階数、延べ面積、新1号・新2号・新3号の区分、確認要否、審査省略、図書状態、確認済証交付日を管理する設定例を作れます。状態は「情報収集中」「設計者確認中」「区分確定」「図書準備中」「申請中」「確認済み」などに分けます。
独自編集フレームは、「区域×階数×面積×確認要否×審査省略×必要図書」の案件判定マトリクスです。顧客統計ではなく、担当者が現行条件を確認する順番を案件情報へ対応させた運用設計です。工務店の案件管理の方法と同様に、区分確定後に前提が変わった場合は再判定へ戻す状態遷移を決めます。
区域・階数・面積と判定根拠を案件へ残すと、旧区分のまま図書準備が進むのを防ぎやすくなります。
まとめ|施行前時制を捨てて現行区分で判定する
4号特例縮小は2025年4月1日に施行済みで、確認申請区分の再編に猶予はありません。新1号を除き、2階以上または延べ面積200㎡超は新2号が基本です。平屋200㎡以下は、所定の区域内かを確認して新3号を判定します。
審査省略は確認不要でも基準適合不要でもありません。壁量基準等の1年の経過措置は2026年3月31日に終了済みです。区域、階数、面積、設計者、審査省略、必要図書を分け、確認済証の交付までを着工工程へ反映しましょう。
4号特例縮小のよくある質問
Q. 4号特例縮小はいつ施行されましたか?
2025年4月1日に施行済みで、確認申請の区分再編に猶予期間はありません。
Q. 木造2階建て住宅は新2号ですか?
新1号に該当しない2階建ては、面積にかかわらず新2号に該当するのが基本です。用途・区域等を含め個別計画を確認します。
Q. 平屋200㎡以下は必ず新3号ですか?
一律ではありません。新3号の確認対象には都市計画区域等の区域条件があり、審査省略にも建築士設計等の条件があります。
Q. 壁量基準の経過措置はまだ使えますか?
国土交通省「建築基準法・建築物省エネ法 改正法制度説明資料」が示す1年の経過措置は2026年3月31日で終了しています。2026年8月時点の新規案件では終了済みとして扱います。
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